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2010年09月 アーカイブ

期待されない女子社員 6

何が彼女たちをそうさせるのでしょうか。


日本的な企業に勤続しているうちに、自分たちが現在のみならず将来とも責任ある地位を与えられないだろう、ということを理解するからです。


同じくこの「働くことの意識調査」で、彼女たちが将来どのポストまで昇進できると思っているかをみると、社長、重役、部長、課長いずれも0・5%前後であり、一般職(ヒラ社員)が3割、どうでもいいが54%となっています。


日本的経営におけるインセンティブは金銭的報酬ではなく、ポストであり序列ですが、女子社員は昇進への希望をまったくもっていない(もち得ない)のであるから、それを求めて一生懸命働くということがほとんどなく、競争圏外の気楽な労働力にとどまっているのです。


このように、日本的経営において女性は周辺的存在として位置づけられてきていますが、今後女性の職場への進出が続くとどうなるでしょうか。


保育所の整備、育児休業の普及、週休2日制など、女性が勤続しやすい体制が整備され、家計のサイドからは妻の勤続が望ましいということになると、女性の勤続年数が伸長することは避けられない傾向でしょう。


その時に相も変らず、女性を排除した雇用管理体系、人事管理が維持されたとすると、モラルの低い女子社員は、賃金より相対的に低い生産性しかあげないということになります。


これは、企業自身にとっても決してプラスとはいえないでしょう。

期待されない女子社員 7

日本のように教育の上でも、社会的階層の上でも均質化がすすんでいる社会では、単純な労働をまかせる安価な労働者と、高度な仕事をまかせる労働者を選別する上で、性は最も単純でわかりやすい記号と考えられているようです。


しかし、女子の大量進出にともなって、個別女子社員間のモラル、昇進意欲などはより分散してくると考えられます。


性という形式的な記号だけでは選別しきれない事態が、早晩訪れることは目にみえています。


年功序列、終身雇用も、組織が拡大を続け、従業員の年齢構成がピラミッド型となる高度経済成長時代には、賃金コストを引下げ、熟練労働者を確保する上で大きな威力を発揮しました。


組織が拡大を続けているので、ポスト配分にも苦労は少なかったのです。


しかし現在のように経済成長が停滞し、新規学卒者の採用が頭打ち、あるいは減少をはじめると、人件費の増大のみならず昇進スピードの鈍化による成員のモラル低下も予想されます。


日本的経営は今大きな転換期にさしかかっているといえます。


このような転換期を迎えて、日本の経営者は選択定年制、専門職の確立、アドホック(臨時)なプロジェクトチーム方式の導入など、新しい方式を模索しています。


旧来の単純な年功序列、終身雇用体系ではやっていけなくなったからです。


国際化時代を迎えて、日本的経営はその高い評価が定まった今日こそ、内側からも外側からも再検討が迫られており、女性に対しても、単なる性という選別記号によらない、より個人差、能力差に即応した新たな位置づけが必要とされているのではないでしょうか。


それが、硬直化しようとしている日本的経営にも新たなる息吹きを送ることになると考えられます。

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