健康が問い直される時代 4
逆立ちからもとの姿勢にもどるとき、不器用に着地して首をひねったにちがいありません。
からだにさわってみると、案の定、心臓への血液供給を調整している、首の迷走神経に異常があることがわかりました。
それに、横隔膜が板のように固くなり、あたまに生命力の動きが感じられなくなっていることもわかりました。
トラウマがからだのなかに固著しているしるしです。
(・・・ちなみに、迷走神経はとくに注意しなければならないポイントのひとつです。
心臓の症状がじつは神経に起因し、とりわけ迷走神経に原因があるというケースをわたしはたくさん診てきています)。
オステオパシーの手技によって男のからだをゆるめると、生命力の流れが回復してきました。
治療の終わりに、男は大きく息を吸い、それを吐きだすと、痛みはもう消えているといいました。
そして、治療台からおりて、家に帰りました。
・・・それ以来、心臓に悩まされることはない、という知らせが届いたばかりです。
じつは、この話でふつうとちがっている部分は、77歳の男が逆立ちをするところにではなく、問診にじっくり時間をかけているところにあります。