ごみ問題と住民
ごみ処理は、収集が無料だからといってけっしてタダではありません。
さらにこの種の行政サービスは住民のためといいながら、かえって企業や業界のためとなっていたり、使い捨ての製品を助長しかねないのです。
・・・だとすれば、リサイクルトナーのような真に住民のための行政サービスとは何なのでしょうか。
さらにいえばこれからは、「住民ニーズに応える行政サービス」という考え方を超えて、ニーズそのものを減らす、制御するという発想を強めていってはどうでしょうか。
たとえば、将来、500トンのごみ収集量が予想されるのであれば、これを与件としたごみ処理施設を整備するのは止むを得ないものの、願わくは500トンを400トンに減らすくらいの政策が望ましいでしょう。
この点からいって、東京都や川崎市などの「ごみ10%削滅」作戦は、興味深いものがあります。
このような、行政ニーズそのものを制御するという発想は、たとえば老人問題に眼を向けると、病気や寝たきりになる老人のニーズに応じて医療施設や老人ホームを整備しなければならないものの、他方では保健・予防事業・・・
つまり高齢者が病人や寝たきりになること自体を滅らすことも重要であるという点と似ています。
また、この発想は、道路の渋滞を緩和するには道路建設のニーズに応えざるをえないものの、鉄道などの大量輸送手段を思い切って整備するなどして、自動車が増えること自体を抑制しなければならないことと同じなのです。